地理 二学期中間範囲
第U章 資源と産業
第一節 農業
<用語>
労働生産性が高い…手間をかけない
労働生産性が低い…手間をかける (=労働集約的)
土地生産性が高い…単位面積当たりの収量が多い
土地生産性が低い…単位面積当たりの収量が少ない
1,世界の農業地域
焼畑農業
森林を焼いて、その草木灰を肥料として耕作
数年後に地力が衰えると移動
キャッサバ・タロイモ(イモ類)、バナナなどを生産
遊牧
乾燥地遊牧…BS気候、羊や馬が主、移動式住居(ゲル)
寒冷地遊牧…ET気候、トナカイが主
山 地遊牧… H気候、ヤク(チベット)、リャマ・アルパカ(アンデス)
オアシス農業
砂漠地域での農業 なつめやし
○水を得る方法
外来河川
地下水路(カナート)…山の雪解け水などを山麓へと運ぶ
掘り抜き井戸
アジア式稲作
自給的
零細経営
労働集約的
・米(稲)は夏季高温、年間降水量1000mm以上
→大きな川の河口に発達
メコン川(カンボジア、ベトナム)
チャオプラヤ川(タイ)
エーヤワディー川(ミャンマー)
ガンジス川、プラマプトラ川(インド、バングラデシュ)
アジア式畑作
・アジア式稲作よりも降水量の少ない地域
・綿花(デカン高原)や小麦(インダス川流域、華北平原)、
とうもろこし、大豆など
地中海式農業
・古代の二圃式農業から発達
夏:オリーブ、コルクがし、葡萄、オレンジ
冬:小麦
混合農業
・中世の三圃式農業から発達
労働生産性、土地生産性ともに高い
作物栽培…食用 :小麦、ライ麦、じゃがいも
資料用:大麦、てんさい
家畜飼育…豚、肉牛
・フランスやドイツ、ポーランドなどで盛ん
酪農
・乳牛生産に特化
・労働生産性も土地生産性も高い
・アルプス山脈では夏は標高の高いアルプへ移牧
・北海沿岸や五大湖周辺で盛ん
→氷河性のやせた土地、夏に冷涼である
園芸農業
・都市の需要に合わせ、野菜や花卉を栽培
・きわめて集約的(=土地生産性が高く、労働集約的)
・都市の近くの近郊農業と、遠方の輸送園芸
・輸送園芸には促成栽培、抑制栽培
企業的穀物農業
大規模経営、適地適作、機械化農業、商品作物の栽培
・土地生産性は低く、労働生産性は高い
・ロシア〜ウクライナのチェルノーゼム地帯、
アメリカ合衆国のプレーリー、南米のパンパ、
オーストラリア南西部の半乾燥地域
センターピボット
・乾燥〜半乾燥地域で行われる灌漑農業
・地下水を用いる→地下水の枯渇、塩害
企業的放牧業
・半乾燥地域(企業的穀物農業よりも降水量が少ない地域)
・肉牛、羊など
・アメリカ合衆国では西経100度以西のロッキー山脈地域
オーストラリアでは北部とグレートアーテジアン盆地では牛、
南部では羊が盛ん
フィードロット
牛を集中的に肥えさせる肥育施設
小麦やとうもろこしなどの穀物が餌
プランテーション農業
元来:欧米資本で商品作物を大規模経営
現在:欧米資本や国が同様の経営
・カカオ、コーヒー、サトウキビ、茶などの熱帯・亜熱帯の作物
・海岸部で多く生産
プランテーション農業
・単一作物に輸出を頼る経済(モノカルチャー経済)になると、
その作物の価格により国家経済が左右される
・自給作物の生産量が減り、主食を輸入に頼る
2,世界の特徴的農業と経済
中国の農業制
1958:人民公社制…農業の集団化→労働意欲の低下
1979:生産責任制(生産請負制)
…一定収量を納めれば自由販売を許可=私有財産を認める
この結果万元戸が出現=貧富の差が出る
2001:WTO加盟→日本へも大量に農産物が入ってくる
EUの共通農業政策
目的 :EU内の食料自給率の確保
仕組み:EU外の農作物に高い関税(課徴金)を掛け、
EU内の作物が売れるようにする
輸出時は補助金を農家に出し、輸出しやすくする
結果 :EUの自給率は上昇、輸出も増加
問題点:EU予算に占める農業予算が高い
→農業国(フランス)が得をし工業国(ドイツ、イギリス)は損をする
アグリビジネス
アグリビジネス企業
農業関連事業を多国籍に扱っている企業
→農薬の開発、品種改良、集荷・流通
→穀物に特化した企業を穀物メジャーという
メリット :コスト削減
デメリット:穀物の市場価格への影響力が大きすぎる
発展途上国の農業システムの破壊
遺伝子組み換え作物
従来の品種改良…同種の作物同士での交配
遺伝子組み換え…異種の遺伝子を取り入れる
メリット :時間の短縮→品種改良の効率化
農作業の効率化
食糧増産の切り札→耐寒性、耐塩性の作物の開発
デメリット:安全性への不安→人体、自然界への影響
緑の革命
1960年代から行われた、東南アジア〜南アジアの食糧増産
高収量品種(IR8)の導入により自給率が向上
灌漑設備や肥料が必要なため、貧富の格差が拡大した
3,日本の農業
農業人口
1980年 約700万人
2003年 約360万人(高齢者の割合 50%超)
主業農家 (農業収入が半分以上) …約20%
準主業農家(農業収入が半分未満) …約25%
副業農家 (65歳未満の労働者なし)…約55%
平均耕地面積
約1.6ha(北海道17.6ha)
→零細経営、農業集約的
cf.アメリカ合衆国 約178ha
日本の米政策
戦後、単位面積あたりの収量の増加、米の消費量の減少により米余りに。
1970年〜 減反政策→農家離れ、休耕田の増加
1995年 ミニマムアクセス(最低輸入義務数量)により米の輸入開始
食料の自給率と輸出入
日本の食料自給率
供給熱量 40%
穀物 28%(うち米 95%)(うち食用穀物 60%)
牛肉 44%、果物 39%
→1991年の牛肉、オレンジ自由化以後に下がる
農作物の輸出
高品質を売りに近隣諸国へ輸出
日本での価格を上回る高値で売れる
台湾への林檎、中国への米など
第2節 水産業
1,世界の漁場
暖流と寒流がぶつかる所(潮目)、大陸棚、湧昇流地域がよい漁場となる
北西太平洋漁場(日本〜ロシア沖)
日本海流(黒潮)と千島海流(親潮)の潮目
世界最大の漁獲量
北東大西洋漁場(ヨーロッパ付近)
北海を中心に、タラやニシン、サケなど
ペルー沖漁場(南東太平洋漁場)
栄養分豊富な湧昇流により、アンチョビーの漁獲量が多い
エルニーニョ現象が起きると、アンチョビーの漁獲量が激減
2,漁業分類と日本の特徴
沿岸漁業
あまり変化はないが最近下降気味
沖合漁業
1980年代後半に激減←マイワシの不漁
遠洋漁業
1970年代半ばに激減←各国が排他的経済水域を制定
1974年の石油危機により燃料の高騰
バブル時期は円高により輸入量が激増したので漁獲量が減ったそうですよ。
海面養殖業
徐々に増加中
魚 :うなぎ、ぶり、たい←単価が高いものたち。
貝 :ほたて、かき、真珠
その他:海苔
輸入量
増加の一途
自給率は50%
3,輸入を巡る問題
養殖マグロ
1990年代後半から、幼魚を捕まえて、畜養する技術(例、地中海)
2006年、資源の枯渇を招くとして、漁獲量削減が決定
海老
東南アジアや南アジアより輸入
現地ではマングローブ林を伐採し、養殖池に